悪質クレーマーを理由に顧客満足から逃げない
日本のサービス文化はいうまでもなく日本文化が作り上げてきた世界でもまれな高品質なものです。「お客様は神様」ということばがあるように、お客様に対する高いサービスを提供しようという意識がお店や店員といういうよりも、国民全体に染み付いているといえるでしょう。
特に、近年はしっかりとした「健全な消費者意識」が広がってきてもいます。食品偽装や詐欺まがいの商売を行う店、企業を監視し、自らの権利を主張することは消費者にとって重要なリテラシーです。このような「目の肥えた消費者」が増えることはお店・企業の競争を促すことになり、ひいては経済の活性化につながるでしょう。
マスメディアが面白おかしく、無理難題を吹っかけてくる悪質クレーマーのトラブルを扱うため、「クレーマー」=「悪質なクレーマー」というイメージが広がっています。しかし、これは極々一部の現象をとりあげ、すべてのクレームを悪質よばわりすることにつながるかもしれません。
そもそも、悪質クレーマー(クレームテロ)は大昔からありました。ほぼ悪質クレーマーはプロであり、そもそも一般の消費者の位置づけとは異なる人々です。これらの特殊な人々があなたのお店や企業に現れるのは極めてまれなのです。
「クレーマー対策」というと、「理不尽な悪質クレーマーにどうしたら勝てるのか」ということがテーマになりがちですが、まるで「どうしたら河童に負けないか」を議論するかのようなことです。いるかいないかわからないケースを勝手に思い浮かべ、イメージトレーニングしてもしょうがありません。
お店、企業のクレーム対応・対策の担当者がするべきことは何よりも「顧客満足」です。お客様に満足してもらうためにどうしたらいいのかがクレーム対応・対策の本筋なのです。
最良のサービス・商品を提供しているお店・企業では悪質クレーマーさえ手出しできない完璧なマネジメントができているはずです。そもそも悪質クレーマーに狙われるようなスキを作ること自体がマネジメントの崩壊ということができるでしょう。
最良のサービス・商品の提供とは、テロさえも防御できるような、お店・企業のサービス・商品を持続して提供していける体制(セキュリティ体制)を構築しているかということも含めているのです。
一部の悪質クレーマーに負けるようでは顧客満足の経営を実現できているとはいえません。
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